
発達障害の症状や特徴にはどんなものがあるの?
発達障害とは、子供が発達していく過程のどこかで、
脳機能の発達の問題を生じる、生まれつきの障害です。
学習によって一定の規則やルールに従って、様々な脳や体の機能
(会話・運動・行動など)を獲得できないことを言います。
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Contents
発達障害とは
発達障害の人は、コミュニケーションや社会性・対人関係を円滑に行うことが苦手の場合があります。
幼稚園や小学校などの集団の中に入ると、その行動や態度は
「自分勝手」
「変わった人」
「困った人」
「親のしつけが悪い」
と誤解されて、相手が敬遠して近づいてこなかったり、時には
いじめに発展することも考えられます。
そうなるとストレスになり、不登校や引きこもりなども起こる
可能性となり、さまざまな問題や困難に直面する事になります。
このような時に、
その子が脳の機能障害であると理解されること
両親をはじめ、先生達が適切なサポートを受けること
によって、周りの人たちも接し方が変わり、集団行動や社会性を
身に付け、自分らしく成長できるように、適切な療育を受ける
ことが必要です。
※適切な療育とは、
医療や訓練・教育・福祉などを通じて、障害があっても社会に
適応して自立できるよう育成する
ことを指します。
発達障害の原因
発達障害の原因は遺伝的原因が大きいとも言われています。また、遺伝的原因と環境的原因が重なって起こるとも言われ、
環境的なものとして、妊娠中のアルコール摂取、喫煙が
上げられます。
これらは妊娠中に摂取することによって、胎児の脳に影響を
与える可能性があります。
その他にも、妊娠中に病気にかかり薬を服用したり、
水銀含有量の多い魚介類をたくさん食べると、身体から
排泄されず脳内へ移行して、神経細胞を傷つけ、子供たちの
神経の発達に影響を及ぼすと言われています。
発達障害の種類
発達障害には、自閉症
アスペルガー症候群
広凡性障害
学習障害
注意欠陥多動障害
トゥレット症候群
吃音
などがあります。
それぞれの症状は?
1.自閉症
自閉症は脳の特性のための障害で、目や耳から入ってきたことを情報を整理して認知することが難しくなってしまいます。
幼児期の言葉の発達の遅れがあり、その他に
『コミュニケーション障害』
『対人関係・社会性障害』
『パターン化した行動・こだわり』
などの特徴を持つ障害です。
3歳までにこのような症状が見られます。
その他にも多動・感覚異常・睡眠異常の症状があります。
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2.アスペルガー症候群
自閉症のタイプの1つで、言葉の遅れはなく、成長とともに対人関係の不器用さがはっきりすることが特徴です。
他にも、
表情や身振り・声の抑揚・姿勢が独特
体の使い方が不器用
親しい関係を作れない
会話での冗談や皮肉がわからない
興味が独特
などがあげられます。
3.注意欠陥多動性障害(ADHD)
多動性(じっとしていられない・よくしゃべる)不注意(集中できない・ほかの事が気になってしまう・簡単なことを間違ってしまう・忘れっぽい)
衝動性(考えるよりも先に行動してしまう)
の症状を特徴とする、神経発達・行動障害のことを言います。
7歳までに症状が現れ、工夫や対策をしても状況が改善せず、
うまく生活できないことがあります。
4.学習障害(LD)
全般的な知的発達の遅れはないのに、聞く・話す・読む・書く・計算する・指摘する
など、学習面での特定の物を身に付け使うことが難しい
状態を言います。
個性が強いのでわかりにくく、気づきにくいというのが特徴です。
5.トゥレット症候群
平均6~8歳、遅くても14歳までには症状が現れます。主な症状に、チック症状があります。
運動チック=まばたき・首を振る・腕振り・顔をしかめるなど
音声チック=咳払い・鼻ならし・奇音を発するなど
複雑チック=無意識に卑劣な言葉・不謹慎な言葉を繰り返す
本人の意思とは無関係に行ってしまうのが特徴で、多くの場合は
成長するにつれ症状が出なくなりますが、持続する場合も
あります。
6.吃音
音の繰り返しや引き伸ばし、言葉が出ずに空いてしまうなど『どもる』といわれる話し方の障害です。
幼児期に出始め成長するにつれ自然に症状が出なくなります。
調子が良いときと悪いときがあり、本人が自信のある時は
普通に話せますが、自信がないときには吃音になってしまう
など、精神的なものが原因ともいわれています。
発達障害の診断方法
初めは両親や家族がおかしいのではないかと気付くか、乳幼児健康診断で、保健婦さんやお医者さんから指摘を受け、
何度か検診を受けてから病院での診察を受ける事になる場合が
ほとんどです。
病院では、
保護者から普段の状況や情報を得る
問診やお子さんの様子を直接観察する
などで診断の参考にします。
発達障害の対応・対処法
障害の種類や程度、年齢性格などによっても対処法が一人一人違います。
発達障害の人は、他の人が簡単にできる事でも
うまくできないことがあるので、本人の失敗を責めたり、
叱ったりすると「自分はダメだ」と落ち込んでしまったり、
「他の人が悪い」と批判や攻撃をすることがあります。
注意する場合は努力してうまくいった点をほめたうえで、
どうすれば良かったか良くなるのかを、あいまいな言葉ではなく、
具体的にわかりやすく伝えましょう。
言葉でわからない時には、物をさしたり絵を添えたりして
説明してあげると理解しやすくなるかもしれません。
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まとめ
子供の発達障害では、就学時に特別支援学級か通常学級かを選択するのに悩むこともあると思います。
親の目線で考えてしまうと、どうしても偏見や差別的な
考えから、なんとか通常学級に入れたいと考えてしまうものです。
しかし、あくまでも実際に学校に通うのは子供自身です。
その子供に本当に必要な支援を受けられる環境を用意することが
親の役目ではないでしょうか?
就学前にしっかりと学校と相談し、医師や専門家と話し合い、
子供に合った選択をしましょう。
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