
多くの子供がかかる下痢・嘔吐を起こすロタウイルス胃腸炎は、
子供のウイルス性胃腸炎の中でも、とりわけ重症になりやすく、
脳症の発生も多い病気です。
ワクチンは、ロタウイルスによる嘔吐下痢症を防いだり、
軽くして、点滴や入院が必要になるほどの重症例を
約90%減らします。
結果として、脳炎などの重い合併症も防ぎます。
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ワクチンの種類
*生ワクチン*経口ワクチン(口から飲むタイプ)
*任意接種
*予防する感染症:ロタウイルス感染症
接種時期と接種回数
生後6週から接種できますが、初回接種は生後2ヶ月にヒブ、肺炎球菌、B型肝炎と同時接種が最適です。
それができない場合にも、初回接種は遅くとも
生後3ヶ月半過ぎ(生後14週6日)までに
受けましょう。
接種できる期間がとても短い上、経口(飲むタイプ)の
ワクチンなので、接種後に4週間以上間隔をあけなければ、
次のワクチンを接種できません。
お子さんが生まれたらできるだけ早めにかかりつけの医師を
決め、相談して接種スケジュールを立てることを
おすすめします。
イチゴゼリー状の血便や5~10分おきに不機嫌で顔色が
悪くなる等の症状が見られる、腸が腸の中に折り重なるように
入り込んで、腸閉塞を起こす『腸重積症』は、子供に多く、
救急外来受診が必要な原因不明の病気です。
この病気が起こりにくい低い月齢で接種することを目的として、
ロタウイルスワクチンはその種類によって接種できる期間が
決められており、回数も2回または3回と異なります。
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『ロタリックス』 (1価・2回接種)
一番流行して重症化しやすい種類のロタウイルスを弱毒化したワクチンです。
ワクチンに含まれているウイルスに対する免疫を獲得することで、
タイプの似ている他のウイルスにも防御反応を示す
“交差免疫”
によって、他の種類のロタウイルスにも有効であることが
分かっています。
4週間隔で2回接種
接種時期 | スケジュール |
---|---|
遅くとも生後14週6日までに | 初回接種 |
生後24週までに | 2回目 |
(生後24週以降は接種することができません。)
『ロタテック』 (5価・3回接種)
流行して重症化しやすいウイルスを含む5種類のロタウイルスを弱毒化したワクチンです。
4週間隔で3回接種
接種時期 | スケジュール |
---|---|
遅くとも生後14週6日までに | 初回接種 |
生後28週までに | 2回目 |
生後32週までに | 3回目 |
(生後32週以降は接種することができません。)
ワクチンの同時摂取
生後2ヶ月を迎えたらヒブ、
小児用肺炎球菌、
ロタウイルス、
B型肝炎
で同時接種
4週あけた生後3ヶ月に
ヒブ、
小児用肺炎球菌、
ロタウイルス、
B型肝炎
に
DPT-IV(4種混合)
を加えての同時接種
さらに4週あけた生後4ヶ月に
ヒブ、
小児用肺炎球菌、
(ロタテックの場合のみ)、
4腫混合
の同時接種がベストです。
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