
急性胃腸炎(ウイルス性)は、ウイルス感染が原因で起こる
「お腹にくる風邪」で、代表格はロタウイルスという乳幼児と
子供がかかりやすい病気です。
冬に流行する乳幼児の下痢なので
「冬季下痢症」
とも呼ばれます。
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急性胃腸炎(ウイルス性)の原因
ロタウイルス、アデノウイルス、
ノロウイルス
などのウイルス感染が原因です。
これらのウイルスに感染すると、腸の表面で炎症が起こり、
表面をおおっている上皮(じょうひ)細胞と呼ばれる細胞が
脱落し、その結果、水分の吸収や電解質の吸収能力が低下
します。
さらに、炎症性化学物質が産生されて粘液の分泌が亢進する一方、
糖質などの吸収不全に伴い小腸内に水を引き込む浸透圧性
(しんとうあつせい)下痢を起こすほか、水分の分泌の
亢進により水様性の下痢が続きます。
急性胃腸炎(ウイルス性)の症状
下痢、嘔吐、腹痛、発熱、倦怠感があります。突然の嘔吐から始まることが多く、1~2日ほど続きます。
その後、通常は血液を含まない水様性の酸臭を帯びた便の下痢が、
多い時は1日10回以上続きます。
時に便は、淡黄あるいは白色となります。
その間、水分摂取ができない場合は急速に脱水が進みます。
下痢、嘔吐が主症状で腹痛や発熱、倦怠感を伴うことも多いです。
各症状の出現頻度には患者年齢や病原体による差もあるが、
個人差が極めて大きいのも急性胃腸炎の特徴です。
下痢や嘔吐をくり返すと、脱水症を起こすことがあり、
点滴静脈注射で水分を補給するために、入院が必要となることも
あります。
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急性胃腸炎(ウイルス性)の対処法
ウイルスに直接効く薬はありません。治療は、症状を抑える対症療法が中心となります。
嘔吐がひどいときは薬も飲めないので、坐薬の吐き気止めなどを
処方してもらいます。
下痢と嘔吐で急速に水分が失われるので脱水症にならないように、
こまめに水分の補給が大切です。
水分補給はこまめに少量ずつ補給することが大切です。
湯冷まし、麦茶のほか子供用のイオン飲料が体に負担がかからず、
すばやく吸収されるのでおすすめです。
まとめ
毎年、秋から冬にかけてはノロウイルスが、冬から春にかけてはロタウイルスが流行します。
いずれも腹痛、嘔吐、下痢、発熱などの症状を
引き起こします。
これらのウイルスには抗ウィルス剤などは存在しないため、
予防がとても大切です。
しっかりと対応していきましょう。
■参考記事
「大人も感染!ロタウィルスの症状とは?予防接種の費用と副作用は?」
「ノロウィルスの症状や期間は?予防にはヨーグルト!」
「プール熱やはやり目!アデノウィルス感染症の原因と症状」
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