筋ジストロフィーの症状は?種類や治療、遺伝について

ダウンロード 今回お話するのは「筋ジストロフィー」になります。

筋ジストロフィーは全身の筋肉が萎縮する遺伝疾患です。

 

今回は、この「筋ジストロフィー」について、症状やALSとの違いなどをご紹介します。

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筋ジストロフィーの症状とは?

筋ジストロフィーとは、筋力が徐々に低下する進行型の筋原性疾患です。

様々な種類や症状が存在し、進行の程度や発症時期もばらつきがありますが、年月を経るにつれて筋肉が段々と弱くなっていく病気であることは共通しています。

 

初期症状として平均的に観察されるのは、生後しばらくは正常な発達が見られるものの、2歳前後になっても歩行できていない、または歩けていても3歳頃になっても妙に転びやすかったり走れないなどです。

このように歩行に関して著しい異常が認められる場合は筋ジストロフィーが疑われます。

 

体の外見的なところではふくらはぎが異様に太いことも特徴です。

進行性の為、症状が進むとやがてしゃがんだ位置からまっすぐ立てず、床に手をついてからお尻を高くあげて立つようになったりします。

また、階段を上れなかったり、何かにつかまらないと立っていられなくなってきます。

 

10代になると歩行自体ができなくなり車いすの使用が必須となります。

20代前後で呼吸をするための筋肉や心臓筋が弱まり、高い頻度で心不全や呼吸不全と言った合併症を発症します。

20代で死亡する場合が多い恐ろしい病気です。

筋ジストロフィーにはどんな種類があるの?

最も多く見られるのは1860年代にフランス人医師によって発表されたデュシェンヌ型です。

次に多いのは1900年代にドイツ人医師が提唱したベッカー型で、デュシェンヌ型に比べると比較的軽症です。

 

ベッカー型では初期症状が現れる時期が12歳頃と遅くなります。

デュシェンヌ型と同じ筋力低下のプロセスをたどりますが、発症時期が遅いため生存できる年齢も高くなります。

 

他には、生後すぐに発達が遅れている福山型先天性筋ジストロフィー等もありますが、上記2つの型に対して発生頻度は大幅に低くなります。

 

筋ジストロフィーは遺伝する?

筋ジストロフィー患者の約3分の2は両親の異常な染色体を引き継いだため発病しています。

残りの3分の1は両親の遺伝子は正常であるものの、何らかの突然変異をした遺伝子が原因です。

このことから筋ジストロフィーは主に遺伝性の病気であるとされています。

 

最も多いデュシェンヌ型とベッカー型は、筋肉の機能に関連している遺伝子の異常が原因で発病します。

その遺伝子はX染色体にデータがある劣性遺伝のため、女性は異常な遺伝子を親から受け継いだ場合でも、もう一方のX染色体が正常であれば保因者とはなりますが発病はしません。

 

ところが男性の遺伝子にはX染色体が1本しかないため、異常なX染色体の遺伝子を受け継ぐと男性は必ず発病するのです。

平均すると出生した男児のうち3千人に1人がデュシェンヌ型、3万人に1人がベッカー型の筋ジストロフィーになるというデータがあります。

 

自らの家系や結婚相手の家系に筋ジストロフィーの発症者がいる場合には、自身の子供に病気の遺伝子が引き継がれるリスクを知るために専門医へ相談することが推奨されています。

自分が保因者化どうかの遺伝子検査を受けることができます。

 

また、そのような病歴が認められる家系では胎児が筋ジストロフィーにかかっていないかを事前に調べる出生前診断を行うこともあります。

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筋ジストロフィーは治療できるの?

完全に治癒したり進行を止めたりする方法や薬は残念ながら現時点ではありません。

一般的には、筋力の低下をできるだけ遅らせるという方法が取られています。

投与薬としては副腎皮質ホルモンであるプレドニゾロンは、副作用が少なくかつ効果も期待できるため有効であるされています。

 

ただし、投与された患者の臨床結果や副作用が表れる強弱はまちまちな為、必ず専門医のアドバイスを受ける必要があります。

 

また、理学療法やリハビリも並行して行うと、より長く歩行可能な筋肉を保持することができます。

合併症を発症した場合はデュシェンヌ型では約8割の患者さんが人工呼吸器による治癒を行っています。

 

現在は昔に比べで飛躍的に医学が進歩しているため、生命や筋力機能の保持、生活レベルは大きく改善しています。

今後更なる研究が進められる遺伝子関連疾患の一つです。

 

筋ジストロフィーとALSの違いは?

ALSとはAmyotrophic Lateral Screlosisの頭文字をとったもので、日本語では「筋萎縮性側索硬化症」という病気です。

段々と筋肉が縮み力が無くなる進行性の疾患であることから、筋ジストロフィーとよく混同されます。

筋ジストロフィーは筋肉自体の能力が低下して運動障害が進んでいく病気であるのに対し、ALSは筋肉そのものには全く異常がなく脳から筋肉に命令を送る神経に何らかの異常が発生し、その結果として筋肉が動かせず筋力が低下していくという難病です。

初めて発病する時期も筋ジストロフィーが殆ど幼児期であるのに対し、ALSは高齢になっても発病します。

ALSの原因は遺伝説やウイルス説等があります。

 

まとめ

残念ながら、現在は筋肉の変性を止める治療法はまだありません。

長下肢装具による歩行能力の維持、電動車椅子などが有用です。

筋力低下を防ぐためのリハビリテーション、そして呼吸管理、栄養管理などが必要とされます。

 

しかし、将来的には遺伝子治療が可能性のある治療法として考えられています。

医療の面で期待されているのが、ES細胞(胚性幹細胞)による再生医療で、次世代の治療法として注目されています。

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